肌寒い日が続く中、皆さまお変わりありませんでしょうか?
こんにちは 2015京都・ミスきもの 田代詩歩です
2月19日(金)、20(土)に第4回研修会がありました。
今回は、たたみ方とメンテナンスです
はじめに 着物のメンテナンス「悉皆」について
悉皆(しっかい)とは、「ことごとくすべて」という意味です。
着物業界では、シミ抜きや刺繍直し、仕立て直しなど
着物のお直しに関する加工作業すべてのことを指します。
帯のたたみ方です。
帯は袋帯、八寸袋ナゴヤ帯、九寸ナゴヤ帯、夏物の帯など
全部で9本が広げられています。
遠藤さんが一つ一つ説明を加えながらたたんで下さいます。
柄の出るところがシワにならないように、
またやわらかいものやたたみにくいもの、様々な帯がありますが、
帯によって色々なたたみ方があることを教えてくださいました。
きもののたたみ方です。
長襦袢、羽織とそれぞれたたみ方が少し違います
ポイントは背筋を中心に下からたたむことだそうです
また着物も帯もシワにならないことが基本
特に襟の部分やお太鼓の部分など見えるところは最重要ポイントですね
一通り習ったところで、さあ実践
「こうだったかな?」とお互いに教え合いながら
真剣に取り組む姿を見ていると、研修時代を思い出しました
また着物には、絹だけでなく、
ポリエステルや綿、ウールで作られた着物もあります。
似ているようで微妙に違う・・・
実際に見て、触って体で感じることで覚えていきます
お次はメンテナンスのお話です。
正絹の着物は、ほどかないと水洗いができません。
しかし、細心の注意を払ってもどうしても汚れてしまうことがあります
そのような時の対処法を教えてくださいました。
きものに口紅がついてしまったら…!
白い絹に赤の口紅がついています。
布の下にタオルを敷き、馬の尻尾をまとめたハケをベンジンに浸し、
バンバンと力強く叩いていきます。
すると、タオルに汚れが落ちていきます。
ある程度までとれたら、別のタオルでふき取ります。
すると・・・
画面下半分が取る前、上半分が取った後です。
あれだけ濃くついていた口紅がなくなっていますね
ベンジンは薬局、ハケは画材屋さんで調達することが出来ます。
しかし変にこすったり、いじってしまうと
汚れが広がってしまい、かえって逆効果になる危険性もあるので、
気づいたら早めに専門家にお願いすることをお勧めします
所さんは「帯や着物を汚さないためには汚さないように振る舞うことも大切」
とおっしゃってくださいました。
意識をするだけでも汚す確率は低くなります。
あっという間の二時間
このように間近で着物を見て、触れることはあまりないですよね。
わたくしも改めて、着物の素材や扱い方の深さを知ることかでき、勉強になりました
次回は「京友禅と西陣織」です
お楽しみに
たしろ しほ